実質倍率で見よう!

第1回進路希望調査の結果が10月10日前後に毎年発表されます

これにより今年の公立高校入試の動向を見るわけですが、この時に注意しなければいけないの倍率についてです

 

 

 

例えば昨年度の美和を例にとると教育委員会のHP

定員200人に対して志願者が258人、倍率1.29倍と書かれています

普通に考えると258人が受験し200人が合格、58人が不合格になると思いますが実際は違います

 

なぜなら同じく教育委員会のHPに美和の2次募集が9人と書かれているからです

2次募集とは定員に満たなかった公立高校で実施される追加の募集です

すなわち美和は定員200人に対して実際の受験者が191人しかいなかったということになります

 

 

 

このような現象が起こるのは愛知県の公立高校は2校受験ができるという特殊な事情によるものです

先ほどの美和の例では志願者258人のうち第1志望で受験したのが159人、第2志望で受験したのが99人でした

つまり第2志望で受験した99人のうち67人は第1志望の高校に合格したので美和の受験には参加せず第1志望不合格だった32人と第1志望で受験した159人の合計191人が受験し全員合格したと考えられます

 

その実際受験した191人を200人で割った0.955倍これを先ほどの見かけの倍率に対して実質倍率と呼びます

実質倍率が1倍を切る学校は定員割れした学校ということになります

 

 

 

もちろん旭丘や一宮などそもそも第2志望で受験する生徒がほとんどいない高校については見かけの倍率と実質倍率に差はありません

 

逆に第2志望の割合が高い学校、例えば南中エリアでは昨年度の津島北の普通科は定員80人に対して受験者170人で倍率2.13倍となっていますが第1志望が31人、第2志望が139人でした

実際の入学者は34人で46人の大幅な定員割れで第2志望139人のうち津島北にまわってきたのは3人しかいなかったということになります

つまり津島北の普通科の見かけの倍率2.13倍は実質倍率0.425倍だったということです

 

これは津島北を第2志望とした大半の生徒は津島東や美和、杏和や佐屋を第1志望としたと思いますがその全ての高校が定員割れしたため第2志望にまわってこなかったということですね

(もちろん統合予定という特殊な事情もあるでしょう)

このような学校は特に注意が必要です

 

 

 

進路希望調査や実際の入試の志願者数の倍率を見て「難しそう」とか「人気が高い」とか思ってしまわず冷静に第1志望と第2志望の割合などを見て考えることが大切ですね